コタキ兄弟と四苦八苦 第4話
4話はこれまでこのドラマを観てきた中で一番ささった回でした。
なにかと手厳しい須弥子
あなた方はこの仕事を恥ずかしいと思っているんですか?
わたしは恥ずかしいレンタルおやじを呼んだの?
冒頭からふたりに手厳しい依頼主須弥子。
終末論
死ぬのよ
あと3か月したら世界が終わるんだもの
須弥子の羽振りの良さから、二路は須弥子はあと3か月で世界が終わるという言葉を信じてすべてを投げうった、終末論者なんだろう、と言い出す。
ここの一連のくだりはなんだか面白い。
ノストラダムスの大予言を思い出すなぁ。
「なにろう」って兄弟の事を呼ぶところもおかしみがある。
どうしてあたしだけ
私が過去に誰かを傷つけて、すごーく傷つけたとして、
その罪で病気になったんだとしたら、やりきれないじゃない?
だったら、あの水晶の罪がいいわ
どうしてあたしだけ、世界から消えてしまうんだろう
須弥子は終末論者などではなく、病気でこの世を去る事を悟った人だった。
色々手は尽くしたけど、もうだめで、色々なものを引き払って最後の時間を療養所で迎える事にし、そこでの時間をレンタルおやじ兄弟に付き合ってもらおう、という事だった。友人に会っても、弱っていく自分を観て悲しい気持ちになるだけだから、ということからのもので、ここで一気に「須弥子さん・・!!」ていう感情が沸き起こってくる。
↑の台詞はある日、須弥子がふたりにした昔話から。
学校にあった水晶を盗んでしまって、でも手に入れたらキレイに感じなかった。そして怖くなって海に証拠隠滅で捨ててしまったという。
もし何かの因果で病気になったというのなら、その罪であってほしい、と。
ここはいくつか見方があると思う。
ひとつは、須弥子は実はめちゃくちゃいいひと説。だって最期を看取るひとの苦労を慮ってレンタルおやじを頼んじゃうような人なんだから。
表面上はそう見えなかったのかもしれないけど、周りに気を遣って、善行を心掛けて生きてきた人なんじゃないだろうか。そういう人間が思い当たる、罪らしい罪が水晶の件だった、という見方。
もうひとつは、冒頭のキャラクターどおりの気丈なひとだった説。かなり強い圧で色々二人に接するあの感じからすると、誤解を受けやすい人だったのかもしれない(という深読み)。
水晶の罪であってほしい、というのは、他にも思い当たるフシがめちゃくちゃあって、でも、裁かれるなら水晶の罪ということにしてほしいという願いのようなもの。
ふたりを雇ったのは、最期を知り合いの誰かに見せたくない、彼女の美学であるという見方にもなるだろうか。
自分は前者でいきたいなと思ってこの物語を眺めていた。
(※後者の説は今書きながら思った付け足しみたいなもの)
ナニナニブラザーズPRESENTS 世界の終わりを語るナイト
須:・・要するに、人類も地球も、何度も滅びるのね
弟:そうだよ、大忙しだよ
兄:我々皆いつかは滅びる 滅びる日に多少の誤差はありますけども・・
ここが凄くいい。
オカルト話を一生懸命話す兄弟は一見間抜けなんだけど、だからこそふたりの想いが伝わってくる。
前半でコメディ要素として出てきた終末論がここで活きてくる。
そして場面転換。
お別れの会にて
香典はお断りします。
どうぞご自分の為にお使いください。
皆さま、一足お先に失礼します。
島須弥子
いきなり場面はお別れの会に。
集まった人たちが泣いている。
この「どうぞご自分の為にお使いください」て文章も友人への慮りなのかなと思えるし、お葬式という文化への皮肉のようなものにもとれる。こういうところに須弥子という人物の人となりが表れている。
須弥子の本意
嫌われてるくらいがよかったのにって。
兄弟は外でムラタと話をする中で、須弥子の本意のようなものを知る事になる。
別れるのがつらくなるから、嫌われているくらいの関係性のほうがよかった、とムラタに語っていたことと、海洋散骨への想いを口にしていたことを知る。
ナニナニブラザーズ後の須弥子の笑顔
一路も、二路も、馬鹿ねぇ・・
と言いながら笑う須弥子。
「なにろう」ではなく、ちゃんと名前を呼ぶ。
ここで「うぅぅ」といった感じで泣いた・・。
おわりに
4話はここまでこのドラマを観てきて、一番感情移入しました。
ので、書き方に悩んでここまで引っ張ってしまいました。
今回のように、レンタルおやじだからできること、まだまだあるような気がしてきますよね。
そうそう、スタレビの「ちょうどいい幸せ」MV公開しましたね☆
根本さんの歌が沁みます・・。
そして続く5話はおやすみさせていただきます。
明日の放送も楽しみにしています。
それではまた~。
おしまい
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